人事労務解説

人事労務解説

人事労務解説 2021.07.15

雇用調整助成金とは?申請のやり方は?②

(後編です。前回まではこちらからお読みください。)

雇用調整助成金とは?申請のやり方は?

前回までは雇用調整助成金の概要、目的、新型コロナウイルスによる特例措置について説明しました。

また、雇用調整助成金は経済的打撃を受けた際にとても重要な制度ということが分かりました。新型コロナウイルスによる特例で雇用調整助成金制度を利用している会社は多いです。
ここからは、実際に雇用調整助成金を手続する際の流れや注意点をまとめていきます。

4. 申請のやり方

雇用調整助成金を申請する際に必要な書類があります。それを管轄している労働局またはハローワークへ提出します。

<会社で準備する書類>

会社で準備する書類は4つあります。
1.休業協定書
2.労働者名簿、役員名簿
3.出勤簿、タイムカードの写し(手書きのシフト表でも可)
4.賃金台帳または給与明細の写し

<記入する書類>

記入する書類は5つあります。

1.雇用調整事業所の事業活動状況に関する申出書
2.支給要件確認申立書・役員等一覧
3.休業・教育実績一覧表
4.助成額算定書
5.支給申請書

<申請方法>

申請方法は窓口、郵送、オンラインの3つから選択できます。

1.休業日数、休業時間、休業させる人数、休業手当の額を決めます。
※労働基準法で60%以上と定められています。
2.休業協定書をまとめて従業員代表と合意を取ります。
3.1で決めた休業日数、休業時間、休業させる人数、休業手当の額に沿って休業させます
※その際にタイムカード、賃金台帳を準備します。
4.従業員ごとに休業日数、休業手当を記入します。
5.休業手当総額から助成額を計算します。
6.振込先を記入します。

5. 申請の際に気をつけること

申請の際に気をつけることは申請期限が申請期限の支給対象期間の最終日の翌日から起算して2か月以内となっています。また、休業させてからの申請になるので申請期限には注意が必要です。
また、申請要件も休業していることが大前提としてあります。厚生労働省で定めている休業は働く意思、能力があるにも関わらず働けない状態のことを言います。
労働の意思がないストライキや休職、休暇は雇用調整助成金の対象外となってしまいます。

まとめ

新型コロナウイルスにより雇用調整助成金という制度を耳にすることが多くなりました。
雇用調整助成金は新型コロナウイルスによる特例だけではなく、様々な雇用調整助成金が存在します。
雇用調整助成金の種類によって申請要件、準備する書類や必要な書類が異なります。
ご自身会社で検討している助成金の要件、書類等調べてみてはいかがでしょうか。

『著者:社労士カワモリ』

次の記事へ→

労務サポートちゃんねる

無料相談受付中!
プロの専門家がお悩みをお伺いします。お気軽にご相談ください。
無料相談はこちら



関連記事
Copyright gs-official All Right Reserved.