人事労務解説

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人事労務解説 2021.06.07

労災保険とは?②  申請の手順を具体的に解説【2021年度版|最新情報】

(後編です。前回までは こちらからお読みください。

労災保険とは?① 給付条件は? 労務担当が抑える基本を簡単に解説【2021年度版|最新情報】

前回までは、労働者の生活を守るための制度である、労災保険の目的や概要、給付条件や補償内容についてまとめてきました。
ここからは、労災保険の給付を申請する際の手順や労災として認められるケースをまとめていきます。


5.労災保険の申請の流れ

労災が発生して、実際に給付の申請を行う際の手順を確認していきます。

① 厚生労働省のホームページから、その申請内容に応じた請求書を入手します。

② 請求書の内容に沿って必要事項を記載します。

記載内容が合っていることを会社が証明する欄や、
申請内容によっては医療機関が傷病名や傷病の経過、要した費用を証明する欄もあります。

③ 請求書が完成したら、申請内容によって必要な書類(領収書等)を添付し、労働基準監督署へ提出します。

労働基準監督署により労災に該当するかの調査・判断をし、給付が決定します。
※治療費の給付を受ける場合、労災指定病院か、それ以外の病院で受診したかによって申請の手順が異なります

【労災指定病院で受診した場合の申請の流れ】

36協定の届出について

【労災指定病院以外で受診した場合の申請の流れ】

36協定の届出について

6.こんな場合は労災として認定される?

労災(業務災害・通勤災害)として認められるケースをいくつかご紹介します。

【業務災害】
①労災と認められる
・会社の車で取引先に向かう途中、交通事故に遭ってケガをした。
・タクシー運転手が酔っ払った客に殴られてケガをした。
②労災と認められない
・休憩時間中にコンビニに弁当を買いに行く途中転んでケガをした。
・会社の前の道路で交通事故があって救護しに行ったら、二次災害に遭った。

【通勤災害】
①労災と認められる
・職場へ向かう途中にコンビニで飲み物を買った。
・仕事帰りに病院に寄って診察を受けた。
②労災と認められない
・仕事帰りに居酒屋へ寄って飲酒をした。
・電車で通勤していると会社には申告していたが、自転車で通勤して交通事故に遭った。

まとめ

労災保険制度によって、業務中や通勤中に災害が発生した場合でも
労働者やその家族の生活を守る
ことができます。労災保険についての理解を深め、万が一の時に備えてご活用ください。
動画でも労災保険について解説しているので、ぜひご覧ください。

『著者:社労士カワモリ』

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