人事労務解説

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人事労務解説 2021.09.20

パワハラとは?気をつけるポイントと対策を紹介

パワハラとは?気をつけるポイントと対策を紹介

(後編です。前回まではこちらからお読みください。)

こんなこともパワハラに?気をつけたい事例を紹介

前回までにパワハラの概要、パワハラ防止法、パワハラの6類型について解説しました。
パワハラ防止法はパワハラが深刻な社会問題となり、防止に向けた措置を事業主に求めるために成立しました。このページではパワハラの定義とパワハラ防止のために事業主が講ずるべき措置について解説していきます。

4. パワハラとなるポイントとは

労働政策総合推進法のなかでパワハラとは、
①優越的な関係を背景とした言動であって
┗役職などが上位の者や役職が下位のものであっても業務に必要な知識や経験を持っているような場合は優越的な立場を背景としているといえます。
②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
┗業務上不必要な言動や業務の目的から外れた言動、業務遂行として不適当な言動のことをいいます。
③労働者の就業環境が害されるもの
┗労働者に苦痛を与えられ、就業環境が不快なものとなり、能力の発揮に悪影響が生じる
上記、3要素のすべて満たすものとされています。
例えば注意や指導を行った場合の全てがパワハラに該当するものではなく業務上必要であり、かつ、行き過ぎた内容の指導でなければパワハラには該当しません。

5. パワハラ防止のために事業主が講ずべき措置

⑴ 事業主の方針等の明確化とその周知・啓発

事業主は、職場におけるパワハラを防止するため、次の措置を講じる必要があります。
就業規則などでパワハラの内容及び職場におけるパワハラを行ってはならない旨の方針を明確化して労働者に周知・啓発する
②パワハラの行為者に対して厳正に対処する旨の方針と対処の内容を就業規則に定め労働者に周知・啓発する

⑵ パワハラに関する相談に応じて適切に対応するために必要な体制の整備

事業主は、労働者からの相談内容やその状況に応じて適切な対応するために必要な体制の整備として、次の措置を講じる必要があります。
①相談担当者など相談への対応のための窓口を定め、労働者に周知する
②相談担当者が、相談に対し、その内容や状況に応じ適切に対応できるようにする。また、労働者が相談しやすいように配慮しながら、パワハラが現実に生じている場合だけでなく、パワハラの発生のおそれがある場合や、パワハラに該当するか否か微妙な場合でも、相談に応じ適切な対応をする
【②の具体例】
・相談担当者と人事部門とが連携をとれる仕組みとする
・相談担当者が相談を受けた場合、適正な対応ができるようマニュアルに基づき対応する
・相談担当者に対し、相談を受けた場合の対応についての研修を行う

⑶ 職場におけるパワハラに係る事後の迅速かつ適切な対応

事業主は、職場におけるパワハラに係る相談の申出があった場合は事実関係の迅速かつ正確な確認と適正な対処として、次の措置を講じる必要があります。
①事実関係を確認する
②パワハラの事実があった場合は被害を受けた労働者への配慮の措置を適正に行う
③パワハラをした者に対する措置を適正に行う
④改めてパワハラに関する方針を周知するなど再発防止の措置を講ずる

⑷その他講ずるべき措置

①相談者・行為者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講ずる
②パワハラの相談等を行ったことを理由として解雇その他不利益な取扱いをされない旨を定める

パワハラ

まとめ

パワハラは個人の尊厳や人格を否定し、人権を軽視した許されない行為です。また個人が能力を発揮できないことで企業としての生産性を落とすことや、優秀な従業員の定着を阻害するなど多くの不利益があります。パワハラ防止法で定められた事業主に求める措置を講じて職場のパワハラを防ぐようにしましょう。

『著者:社労士カワモリ』

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