人事労務解説

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人事労務解説 2022.01.06

コピペOK テレワーク規程作成の際の注意点

テレワーク規程とは、会社がテレワーク勤務を導入する際に、労働時間の設定や条件やそれに関する規定、服務規律、テレワーク勤務で発生する通信費・水道光熱費などの経費負担や会社側の負担に関して定めるものです。
このページでは、テレワーク規程作成について解説していきます。

1. テレワークをする背景

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、これまでテレワーク勤務の導入にそれほど積極的ではなかった会社も含め、通常のオフィス出勤を取りやめてテレワーク勤務を行う会社が増加してきました。
新型コロナウイルス感染症拡大対策として、本格的なテレワーク勤務導入に踏み切った会社もあれば、あくまで一時的にテレワーク勤務を実施しただけで、緊急事態宣言等が解除されると出勤再開となった会社もあります。
テレワーク勤務が増加し始めた社会的背景の一つに、労働人口の減少による慢性的な人材不足問題があり、特に中小企業の人材不足は深刻化していて、優秀な人材の確保を最重要課題として挙げる会社も珍しく、テレワーク勤務を導入すると、出勤が難しい遠方在住者の採用を積極的に行うことができ、これまでアプローチできていなかった地方在住者を採用することで、慢性的な人材不足の解消の解決策として期待されています。
また、テレワーク勤務が増加する背景には、政府による働き方改革の一環として導入が進められています。
政府は雇用形態の多様化とワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の実現を目指しており、労働者が自分のライフスタイルやそれぞれの事情に合わせて、柔軟で多様な働き方を選べる社会の実現を目指すことが重要とされています。

2.テレワーク時の注意点

テレワーク勤務を導入すると、業務負担が急増したり、個人に業務負担が偏るリスクがあるため、段階的に実施するなどの計画が必要です。
また、テレワーク勤務を始めると、生活リズムが乱れて体調を壊す人が往々にいます。特に出退勤の管理システムがなく、自由に就業できる会社においては、従業員の健康管理にも留意する必要があり、通勤時間がない、自宅に仕事環境があると、ワーカホリックになる人、ノルマを達成するためにプライベートの時間を削る人など、長時間働く傾向が増加します。
会社側の対応としては、深夜や休日のメール送信を控える、原則として残業はさせないなど、長時間労働を避けるルールづくりが重要となります。

3. 就業規則への反映はどうする

通常のオフィス勤務とテレワーク勤務において、労働時間制度や労働条件が同じである場合、就業規則を見直す必要はありませんが、全く同じ就業規則でテレワーク勤務とオフィス勤務に対応できる就業規則はほとんどありません。そもそもの働き方がテレワーク勤務を前提としていれば別ですが。
会社がテレワークを導入する際は、労働時間の設定や条件やそれに関する規定、テレワーク勤務における服務規律、テレワーク勤務で発生する通信費・水道光熱費、インターネット環境などの経費負担、テレワーク勤務者や会社側の負担に関する規定などを見直しする必要があります。
テレワーク勤務を導入し就業規則を記載する際は、既存の就業規則にテレワーク勤務に関わる規則を追加するか、もしくは別途新たにテレワーク勤務に関する規程を作成する場合がありますが、どちらにおいても、テレワーク勤務に関する規程に追加や変更があった場合は、所轄労働基準監督署への届け出が必要となりますので注意してください。

まとめ

テレワーク勤務が進む背景には、コロナウイルスの感染拡大や慢性的な人材不足問題に対する対策があげられます。また、テレワーク勤務を導入する際は、就業規則の見直しも必要です。
次のページからは、テレワーク規程の作成やその文例について解説していきます。

『著者:社労士カワモリ』

コピペOK テレワーク規定の文例を紹介

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