

(後編です。前回まではこちらからお読みください。)
 前回までは育児休業給付金の概要、出産手当金との違い、育児休業給付金の貰える条件を説明していきました。育児休業給付金が産後申請してからいつ貰えるのか、いくら貰えるのか気になるかと思います。
 ここからは育児休業給付金が産後のいつからか、育児休業給付金の計算方法について解説していきます。
育児休業給付金は女性の場合、産後休業期間(産後8週間)終了後翌日から支給対象となります。
 男性の場合、配偶者の出産予定日または出産日から支給対象となります。
 女性は健康保険から支給される出産手当金や出産育児一時金等の支給があるため、支給対象期間が男性に比べて遅くなっています。
 第1子の育児休業している際に第2子を妊娠しても第2子の育児休業給付金を申請することは可能です。
 ただし、第2子の産前休業開始日の前日に第1子の育児休業が終了となるため注意しましょう。
 また第1子の育児休業給付金は第2子の産前休業開始日の前日までが対象となります。

育児休業給付金は育児休業開始から180日目までは賃金の67%、それ以降は賃金の50%の額が支給されます。
 計算式は以下の通りです。
 <計算式>例:1か月あたりの賃金が15万円の場合
 15万×6か月=90万円
 90万円÷180日=5,000円     休業開始時賃金日額
 5,000円×30日×67%=100,500円  6か月目まで
 5,000円×30日×50%=75,000円    6か月目以降
育児休業前の給与額を基に育児休業給付金を計算します。
 6か月分の給与から180日を割った数字が1日あたりの休業開始時賃金日額になります。
 休業開始時賃金日額に対して30日をかけて67%で計算すると月当たりの育児休業給付金が分かります。

育児休業給付金は雇用保険に加入者であれば男性、女性共に支給対象となっている制度になっています。
 5.に記載した育児休業給付金の計算式を使い、育児休業給付金がいくら支給されるのか計算してみてはいかがでしょうか。
 近年では男性の育児休業も注目されてきており、育児休業取得率も年々増加しています。
 ご自身の雇用保険の加入状況や要件を満たしているかどうかチェックしてみましょう。