(後編です。前回までは こちらからお読みください。)
労災保険とは?① 給付条件は? 労務担当が抑える基本を簡単に解説【2021年度版|最新情報】
前回までは、労働者の生活を守るための制度である、労災保険の目的や概要、給付条件や補償内容についてまとめてきました。
ここからは、労災保険の給付を申請する際の手順や労災として認められるケースをまとめていきます。
労災が発生して、実際に給付の申請を行う際の手順を確認していきます。
記載内容が合っていることを会社が証明する欄や、
申請内容によっては医療機関が傷病名や傷病の経過、要した費用を証明する欄もあります。
労働基準監督署により労災に該当するかの調査・判断をし、給付が決定します。
※治療費の給付を受ける場合、労災指定病院か、それ以外の病院で受診したかによって申請の手順が異なります
【労災指定病院で受診した場合の申請の流れ】
【労災指定病院以外で受診した場合の申請の流れ】
労災(業務災害・通勤災害)として認められるケースをいくつかご紹介します。
【業務災害】
①労災と認められる
・会社の車で取引先に向かう途中、交通事故に遭ってケガをした。
・タクシー運転手が酔っ払った客に殴られてケガをした。
②労災と認められない
・休憩時間中にコンビニに弁当を買いに行く途中転んでケガをした。
・会社の前の道路で交通事故があって救護しに行ったら、二次災害に遭った。
【通勤災害】
①労災と認められる
・職場へ向かう途中にコンビニで飲み物を買った。
・仕事帰りに病院に寄って診察を受けた。
②労災と認められない
・仕事帰りに居酒屋へ寄って飲酒をした。
・電車で通勤していると会社には申告していたが、自転車で通勤して交通事故に遭った。
労災保険制度によって、業務中や通勤中に災害が発生した場合でも
労働者やその家族の生活を守る
ことができます。労災保険についての理解を深め、万が一の時に備えてご活用ください。
動画でも労災保険について解説しているので、ぜひご覧ください。
労務サポートちゃんねる