人事労務解説

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人事労務解説 2021.09.06

休日とは?休日出勤の取り扱いについて解説

休日出勤の取り扱いについて解説

(後編です。前回まではこちらからお読みください。)

※休日とは?休暇との違いは?

前回までは、休日の定義や休暇との違い、休日の種類について解説してきました。
休日と休暇の違いを明確に把握し、会社として1週間に1回、もしくは4週間に4日の休日をしっかりと定めていきましょう。
ここからは、休日出勤をした場合の取り扱いや手当の計算方法について解説していきます。

4. 休日出勤とは?

休日出勤とは、法定休日、法定外休日にかかわらず、会社が定めた休日に出勤し労働することです。
休日に出勤した場合は割増賃金が発生し、出勤した日が法定休日か法定外休日かによって割増率が変わります。また、休日出勤をした場合でも、振替休日を取得させれば割増賃金は発生しません。

5. 休日出勤した場合の手当の取扱いと計算方法

休日出勤をした場合は割増賃金が発生しますが、出勤した日が法定休日か法定外休日かによって異なります。法定休日に出勤した場合は、35%割増となります。法定外休日に出勤した場合は、週40時間の法定労働時間内に収まっている場合は割増が発生しませんが、40時間を超える場合は通常の時間外労働扱いとなるため、25%割増となります。
また、休日労働が深夜にまで及んだ場合は、深夜割増(25%)も発生します。法定休日に深夜業務に及んだ場合は35%+25%=60%割増、法定外休日(40時間を超えた場合)の場合は25%+25%=50%割増、となります。

休日出勤手当の割増率

6. 休日労働の管理はどうする?

休日労働をさせるには、36協定の締結と届出をしなければなりません。締結せずに休日労働をさせた場合、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金となります。
また、やむを得ず休日労働をさせる場合、事前に振替休日を決めて代わりに休日とすることによって、休日労働した日を通常の労働日とすることができ、休日の割増が発生しないこととなります。
ただしこれは、事前に入れ替える労働日と休日を特定し、就業規則へも振替休日について規定しておく必要があります。また、振替休日を取らせる場合でも、休日出勤したことにより週40時間を超えてしまうと、時間外労働の割増分である25%分のみ支払いの義務が発生するため注意が必要です。

まとめ

休日は労働者の心身の健康を確保するという目的があるため、休日の定義、休暇との違い、休日労働させる場合の割増賃金や振替休日等、ルールが細かく定められています。
労働者が過重労働とならないよう、会社として休日をしっかりと定め、休暇等と併せて管理・運用していくことが肝要です。

『著者:社労士カワモリ』

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