人事労務解説

人事労務解説

人事労務解説 2021.09.16

フレックスタイム制とは? コアタイムはどうする?注意点を解説

フレックスタイム制とは?
(後編です。前回まではこちらからお読みください。)

※フレックスタイム制とは?

前回までは、フレックスタイム制の概要や導入しやすい業種、メリットとデメリットついて解説してきました。
労働者が自分で勤務時間帯を決められるメリットがある一方、社内外のコミュニケーションが取りづらくなるデメリットもあるため、勤務時間帯の設定がポイントとなります。
ここからは、フレックスタイム制のコアタイムの設定やその注意点をまとめていきます。

4. フレックスタイム制のコアタイムとは?

フレックスタイム制を導入するにあたって、前編でも簡単に解説したとおり、「フレキシブルタイム」「コアタイム」のどちらも設定するのが一般的です。フレキシブルタイムとは、設定された時間帯の中で、いつでも出社・退社してもよい時間帯のことであり、一方のコアタイムとは、フレキシブルタイムの範囲内で必ず勤務しなければいけない時間帯のことです。コアタイムは必ず設定する必要はありませんが、取引先からの連絡が多い時間帯や、人が集まりやすく打ち合わせが多い時間帯等、その会社によって業務運営上必ず勤務していてほしい時間帯がある場合が多いですので、設定することが一般的です。

フレキシブルタイムとコアタイム

5. コアタイムを設定する時の注意点

コアタイムを設定する時の注意点として、まずはコアタイムの時間数、開始時間、終了時間を決めて、労使協定で定める必要があります。
コアタイムの時間数が所定労働時間数とあまり変わらないとフレックスタイム制の意味がなくなってしまいますので、3~4時間としている会社が多いです。
また、コアタイムの開始時間と終了時間の設定については、実際の業務運営上の都合に合わせて設定する必要があります。コアタイムを設定しないと、取引先からの連絡が多い時間帯や打ち合わせが多い時間帯等その時間帯に人数が少ないと業務が回らない事態が発生してしまう恐れがありますので、各会社および部署の都合に合わせて設定する必要があります。

まとめ

フレックスタイム制の導入にあたっては、フレキシブルタイムやコアタイムの設定、就業規則への規定や労使協定の締結等やるべきことが多いですが、会社や業務の実態をよく考慮して導入することで、仕事とプライベートのバランスが取れたより働きやすい環境を整えることができます。フレックスタイム制への理解を深めて、ワークライフバランスの取れた会社を目指してはいかがでしょうか。

『著者:社労士カワモリ』

次の記事へ→

無料相談受付中!
プロの専門家がお悩みをお伺いします。お気軽にご相談ください。
無料相談はこちら



関連記事
Copyright gs-official All Right Reserved.